無限の話-そして理性の淘汰-カントとローレンツ

円周率の話を書きました。それにしても、どのようにしたら、「円周率は小数点以下無限に続く」と分かるのか、証明するのか、不思議に思いませんか?しかも、繰り返しはない数列になるんですよ。普通に考えたら、実際に無限の操作を繰り返さないと分からないと思いますよね。それをπという一文字であらわせるなんて、驚きです。もし何々と仮定すると、矛盾が証明できる、だから、その仮定は間違いだと証明するんでしょうね。

無限にも種類があると習いましたね。自然数の無限と実数の無限は違うのだというのです。

無限は人間の体験の範囲のことではないはずです。体験を延長して空想したもののはずです。そのようにして人間は体験を純化して延長するのですね。
数式が自然現象を説明して予言するなんて、どうしてできるのか、不思議ですよね。微分という操作があんなに簡単にできるなんて、記号の書き方がうまいのです。どうしてそんなことを考えついてしまったのか。
それがカントの問いであり、答えはローレンツが与えています。自然を写し取るように、人間の理性は淘汰を反復してきたのです。自然をうまく写し取る脳だけが選択されてきたのです。しかもその淘汰は進行中です。
自然法則が突然変化した場合にも対応できるように、脳は放散する方向の進化も残しているのです。