光はまだ遠い

光はまだ遠い

渡辺和子「愛することは許されること」p.128より

私は、苦しい時には、しっかり苦しんだらいいと思っています。(中略)せっかくの苦しみが、もったいないように思うのです。
「あかりをつけたら、闇がもったいない」というのと同じです。闇には闇の価値があるのだということ。明るいところにしかいたことのない人に、真の闇の暗さはわからないし、したがって明るさのありがたさもわかりません。(中略)
「当たり前が輝いて」見えてくるのです。

p.108
信仰というのは、その間の”闇の時間”を、光の存在を信じながら生きることといってもよいかもしれません。

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しっかり苦しめといわれている。腹を据えて、この暗闇を味わい尽くすしか道はないようだ。闇の時間を生きるしかないようだ。

かつてささやかであたりまえだったことが
いまは輝いて思い出される。

光はまだまだ先のようだ。